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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第17章 留守番

ハルトは箱を持ったまま近付いてきた。
だからミレイの慌てっぷりは尋常じゃない。
「何よ! 何をする気?」
「黙ってろって……ほら!」
「きゃッ──」
彼女の横にきたハルトは箱を開けた。
そしてあろうことか……その中身を、調理中の鍋の中にぶちこんだのである。
「…う…そ」
止める間もなく、目の前で行われた悪行──。
「何て事するの!? 」
「お前がこの俺をムシるから悪い」
「ひどい…」
少しも悪びれないハルトに、ミレイは返す言葉も見つからない。
涙を流すのは悔しいからこらえる。
“ どういう教育受けたらこう育つのよっ ”
「あなたって……他人の気持ちを考えたこともないのね」
「…当たり前だろ」
「だからこんな真似ができるのよ」
カルロさんに食べてほしくて、せっかく作っていたスープなのに…!
信じられない。

