この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第17章 留守番

そして、その手もすぐにシンクから滑り落ちる。
パシ──
落ちた片手はハルトの手が受け止めた。
「‥ハァ‥ハァ‥‥」
「気持ちよかったろ」
彼に体重を預けるかたちで、ミレイは背後のハルトに寄りかかっていた。
自分の手を受け止めたハルトの指は、ねっとりと湿っている。
「負けを認めろよ…!もっとして欲しいって、俺に言ってみな」
「………っ」
「チ…可愛げのないお嬢さんだな、相変わらず」
何を言われても口だけは降伏しないミレイ。
そんな彼女の態度に舌を打ち、ハルトはやれやれと立ち上がる。
キッチンから出ようとはせず、調理台の横の食器棚に背を預けた。
料理途中の鍋に目を向け
「ここに女が立っていると…──」
ぽつりと呟く。
「無性に襲いたくなるのは、何なんだろうな?」
「…ハァ…、ハァ…?」
崩れたままのミレイは息を乱したまま、彼は何を言い出したのかと不思議に思った。

