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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第18章 not genius, but....

「だって…っ、勉強してるようにも見えるけど」
「……」
「…!まさか」
まさか、本当に?
勉強してるってこと?
「試験が近いからな…!」
「…そ、そうなんだ…っ」
驚いた。
こんなレアな現場に遭遇するなんて。
確かに、銀バッジ所有者は授業免除だが、試験までは免除にならない。
そして少しでも成績が落ちれば青バッジに降格してしまうそうだから、気を抜けないのも理解できる。
でも
“ ちゃんと家で勉強できるのね… ”
こういうキャラに合わない事をされても、にわかに信じがたい。
「…教科は…?」
ミレイは二人分ほどの間隔をあけて、彼と同じソファに腰をおろして聞いた。
「外国語」
「…?…何語かわからない…けど」
「だから見りゃわかるだろって…!! ラテン語だ」
「み…見てもわからないよ…っ」
ハルトが広げた本は古い紙製の書物で、文字と一緒に音譜も書いてある。
だがそれ以外…彼女が見てもちんぷんかんぷん。
ラテン語だと知らされても、何ひとつ読めない。

