この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第18章 not genius, but....

「俺に笑顔なんて見せていいのかよ」
「……え?」
「ま、どうでもいいけど?」
“ どうでもいいなら聞かなければいいのに… っ”
深く考えずハルトに笑いかけていた自分に気付き、ミレイは瞬時に俯いた。
勝手に心を開いているようで
…負けた気分。
「あと言っとくけど、書庫の本はほとんどが外国語だからな」
「……っ、のぞむところ」
「へっ、無教養なくせに強がりやがって」
む、教養ですって
ひ、常識なあなたには言われたくないわ!
「ごめんね…!これでも英語と中国語、フランス語はある程度できるから」
「でもラテン語は読めないんだろ」
「…ム」
「アホ女……ククッ」
ラテン語なんて死語よ!
と言い返したいのは山々だ。
だが確かにラテン語をマスターするのは、他の言語の理解を深めるには大切なことだ。
そこは否定できないので、ミレイはぐっと堪えるしかない。

