この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第18章 not genius, but....

ページをめくる音が軽やかだ。
ハルトの機嫌は良いらしい。
「試験はラテン語だけ?」
「スペイン、アラビア、ヒンドゥー…。8ヶ国語はあるな」
「…え…っ、そんなに、あるの?」
ありえない事を簡単に言ってのける。
自分から聞いておきながら、その答えにミレイは少しひいた。
“ そんなに覚えなきゃいけないの…!? わたし、ここで話してる暇なんてないんじゃあ…っ ”
LGAに君臨するというのは、生半可な事ではないらしい。
やはり彼はただ者ではなかった。
「そこまで覚えないと、銀バッジはもらえないのかな…」
改めて自分の目指す道のりの長さを突き付けられ、ミレイは自信をなくしそうになる。

