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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第18章 not genius, but....

「…ッ す、スミヤさんも、ハルトくんと同じくらい外国語を話すの?」
「そりゃあな」
ようやく笑いもおさまってきたか。ハルトは別の本を引き寄せてテーブルに広げる。
「ならあなたも昔は、スミヤさんに教えてもらったりしてたとか…」
「はぁ?馬鹿言うな」
「だって兄弟でしょう?そのくらい変じゃないわ」
「──…兄弟じゃない」
「……!!」
ピラッ....
「…あいつ等とは兄弟じゃねぇよ」
「どうして…っ」
「お前だって知ってんじゃないのか?俺のおふくろは親父の愛人だ」
「…ハルトくん」
「カルロもスミヤも俺の事なんか眼中にねぇし…。親戚にだって、俺を認める奴はいない」
半笑いの彼は、悲しいそぶりを微塵も見せず、淡々と語る。
こんな事で傷付いてやるものか
まるで…そう立ち向かっているかのように。

