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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第19章 気になるひと

テーブルに両手をのせてじっとしたまま、夕食のサンドイッチにも手をつけないミレイ。

「思った通りだったなー」

そんな彼女に向かって、隣のナツは苦く笑いながら呟くのだった。


「…思った通り?」

「枢木さんが悩んでる時って、東城三兄弟が関係してることが多いからさ」

「ええ…ッ?そう、かな」

「朝の授業からずっと、心ここに在らず、って状態だったし?なんか予想はついてたんだよね」

「…す…すごいね、久保山くん」


ナツが凄いのではなくて
ミレイがわかりやすいのかもしれない。


「東城カルロとは仲が良いのか?」

「別にそういうわけじゃあ…」

むしろ、避けられてる

「でも心配なんだ?」

「うん、だって…」


だって、カルロさんは


「──…?」


次の言葉を探しながら、ミレイは疑問を抱く。


だってカルロさんは…恩人だから

だから、こんなに心配なの?

でもそれだけでは、無い気がする…。



「なんかさ」


言葉につまったミレイの横顔を見つめながら

ナツはしみじみと思い知った。


「…恋人みたいだよな、枢木さん」


そして思わず、口走っていた──。



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