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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第4章 男女差別!
彼女の名はすぐに見つけられた。
「あった、枢木さんは……、おや?おかしいな」
「どうしたんですか?」
「部屋が用意されていない…」
「そんな!手続きはちゃんとしてきた筈です」
部屋番号が書かれていないと告げられて、ミレイは大慌てで職員の持つ書類を確認した。
学生IDと氏名、荷物コード…
その隣に書かれる筈の部屋番号が空白だ。
「いや、この名簿に名前があるから手続きは完了している」
「ならどうして…っ」
「困ったな」
受け付けの職員にとってもこんなアクシデントは初めてらしく、対応に困っている。
「本部に連絡を入れるから、君は列の横で待機してもらっても…──」
その時
ピピピピ‥‥‥‥
職員が手首に付けている、腕時計型の小型端末の音が鳴った。