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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第20章 猫と、彼の闇

カルロは彼女の腕を掴むと、椅子に向かって突き飛ばしたのだ。
「いた…ッ」
「…見ていたのか…?いつからだ」
彼と交替して、椅子に座る形になったミレイ。
カルロは前屈みになって両手を椅子に添えると、彼女と目高を合わせた。
「答えなよ…」
「どうしたんですか…っ…カルロさん」
「俺が、質問している」
「…っ」
ミレイは悲鳴をあげそうになり急いで自身の唇を噛む。
カルロに右肩を掴まれ、逃げられない状態で顔を覗き込まれたのだ。
カルロの目付きは明らかにいつもと違った。
彼は怒っているのだ。
おそらくミレイは…見てはならない場面に立ち入ってしまったということだ。

