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第21章 兄弟喧嘩

ハルトが現れたことで益々平静さを欠くミレイに対して、カルロの方は少しずつ落ち着いてきているようだ。

ハルトが凶暴な目付きで自身を睨んでくるのを…

氷の冷たさで睨み返している。


「お前、馬鹿か」

「…ﾝだと？」

「この女の声が五月蝿いなら、部屋に…帰ればいいだろう。わざわざそこに突っ立っている、その理由を聞いているんだ」

「…っ」

「子供はさっさと部屋に戻って、寝てろ」

「てめぇ…!!」


相手にするのも面倒だとでも言いたげに、カルロはハルトを追い払おうとしている。

そんな扱いをされて、ハルトは顔を赤くし怒りを見せた。


「いつも寝てばっかのお前と一緒にすんな！」

「…っ…黙れ、耳障りだ」

「ﾁっ…!!」


血管が浮き上がりそうなほどに強く拳を握っている。