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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第4章 男女差別!
でも…だからと言って、他の職員同様に夜は家に帰れと命じられても困る。
ミレイは児童保育施設出身であり、今さら帰る場所なんてないのだ。
それを理事長に伝えたいのは山々…
しかし録音音声なので不可能だった。
「そこで、特例としてなのだが…」
「……」
「──…君は寮でなく、東城家の部屋を使うように取り計らっている」
「え、東城家の…!?」
録音音声は突拍子もない代案を告げてきた。
「荷物も届いているので、我が家に着いたら誰でもいいから声をかけなさい。その者が君を部屋に案内するし、世話もしてくれる」
「ちょ…っ」
「入学早々に、面倒な事に巻き込んで申し訳ない。
…では最後になったが、枢木ミレイさん、入学おめでとう。是非とも頑張ってくれたまえ」
「ま、待ってください理事長…!!」
───プ、ツ‥
当然、待ってくれる筈がなく…
ミレイはただ、突然の展開に固まるだけだった。