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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第22章 歪んだ愛

「ちょうど果物を切っていたところなんだ」
皮を剥き終わり、ひとくちサイズに切り分けたそれを皿に盛る。
ひとつにフォークを突き刺して彼女に差し出した。
「お食べ」
「…ッ…いいです。食欲がないから」
ミレイは食べるのを断った。
どういうわけか、食欲がないのは本当だった。
“ あれ…?わたしって、まさか ”
「……?」
「自覚ないの?微熱だよ」
「え…っ…熱?」
スミヤに言われて自らの額に触れてみるけれど、自分では熱いのかどうかわからない。
でも確かに、頭がボーッとしているような…。
どことなく全身の怠さも感じる。
「昨夜の風は冷たかったからね。裸の君には毒だったわけだ」
「……//」
「いいから、お食べよ。何か口にいれないと治るものも治らない」
目の前まで押し付けるように差し出されて、断りきれないミレイはしぶしぶ果物を口にした。

