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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第22章 歪んだ愛

「僕が欲しいのは《愛》だけだよ。
──…好き、だなんて甘酸っぱいのはお断り」
甘酸っぱい…
まるでこの果物のような味。
「僕に執着する人間が欲しい。僕への熱に浮かされて…夢中になる人間が…」
「……っ」
「なるべく、沢山ね」
「何故、ですか…!?」
ほら、彼の目の色が変わった。
彼の本性が…ちらついている。
「…君はそうやって怯える時、とても良い表情をしてくれるよね。そういうところも…可愛いよ」
この瞬間
彼は、ミレイというひとりの女を支配している。
ミレイの目には彼だけが映っていて…
あとは…
彼のこと " だけ " を思って、その思考をいっぱいに支配できれば…
「──…」
「…っ…スミヤさん?」
「…今は…無理そうだね」
しかしスミヤは、それをあっさりと諦めた。

