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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第23章 元凶

「そうそう、さっき聞いたけれど、
…父さんが帰ってきているようだよ」
「……だから、なんだ」
「今、彼女の部屋にいるらしくてね」
「──…!」
去り際に振り返ったスミヤからの情報に
カルロの耳が反応した。
「…親父が…?何故だ」
「そこまでは知らないけれど」
「あの女に用があるのか…?」
「…さぁ」
自分が告げた事実に珍しくカルロが食い付いた。
それを知ってか知らずか…スミヤは悠々と廊下を遠のいていく。
スミヤからは見えないところでカルロは身体を起こし、考えを巡らせる──。
“ 親父があいつの部屋に……。これは、まさか ”
ある予感がカルロを貫いた。
だが、その予感が正しかったとして
自分がとるべき行動がわからない。

