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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第23章 元凶

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「理事長…」
ミレイの部屋では、突然現れたこの男と彼女が二人きり。
「は、はじめまして」
「こんにちは、枢木ミレイさん」
ミレイは上着のボタンをこっそり数ヶ所止めてから、失礼のないように挨拶をすませる。
高級感のあるスーツに身を包んだこの男性は、彼女にとっては、カルロ達の父親というよりここLGAの理事長である。
学校でもない場所でいきなり会うことになって、緊張して固くなるのも無理はない。
「どうかされましたか?わたしが何か…?」
「私は先ほど戻ってきたところだが、また別件でしばらく家を空けなければならないのでね。…その前に、君に声をかけておくべきだと思ったんだ」
「そうなんですね。その、ありがとうございます」
この時になってやっと、彼がこの家の当主である
" 東城 " ヒデアキなのだと思い出したミレイ。

