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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第23章 元凶

「ここで暮らす上で何か不自由はないかい?」
「不自由…?──…いえ、とんでもないです。お部屋も広くて使いやすいし、お風呂も露天風呂なんて贅沢だし…っ」
「そうか、それは…なによりだ。あの風呂は我が家の自慢でね」
ミレイは咄嗟に誤魔化した返答をしたが、カルロ達との事を黙っているべきか悩んでしまう。
三兄弟との事を話さなくていいのか。
東城家での毎日が " 正常 " かと問われれば、それはあり得ない。
ここには " 非日常 " が詰まっていて、それにミレイは振り回されている。
けれど…それを " 不自由 " のひと言に納めてしまうのは、やはり違う気がするのだ。
“ 理事長に打ち明けたからって、解決する問題でもない… ”
あなたの息子達はオカシイです。なんて実の父親を前に言えるだろうか。
浴場や台所でハルトに襲われたことも、地下牢でスミヤに抱かれたことも、昨夜のことも…
相手が当人の親となれば、打ち明ける訳にもいかない。

