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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第23章 元凶

それにもし…打ち明けたとして。
事実を知ったヒデアキは、ミレイをどうするだろうか。
寮のほうが安全だと判断して、彼女を家から出すのだろうか。
そうすれば確かに、彼女には日常が戻ってくる。
何にも悩まずに真面目に勉強をして、銃の訓練を続け、卒業して立派なガードマンになるための…
──それが、ミレイにとっての日常だから。
「ところで、いいかね」
「…はい?」
「君の上着…。ボタンをいくつかかけ忘れているのが、どうも気になるのだが」
「…あ!ごめんなさい これ…//」
考え事をしているうちに少し険しい顔になっていたミレイ。
そんな彼女の気を紛らわそうと考えたのか、ヒデアキは唐突に話を変えた。
ミレイは彼に指摘され、ろくに見もしないで止めたシャツのボタンが、かなりでたらめだったことに気付いた。
慌てて止めたのが、ばれてしまう。
「……っ」
シャツの下は素肌だ。
止め直すことはできない。
ミレイはシャツの胸元を掻き寄せて、赤くなった顔を伏せた。

