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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第23章 元凶

服装はこの通りだらしなく、起きたばかりで髪だってほつれているミレイだ。
今日は平日。カーテン越しに明るい日が射し込む今は授業時間。
寝起きであることを誤魔化せない彼女は、何か言われる前にと先回りして理由を伝えた。
「熱を出して、ベッドで休んでいました。だから…その、ごめんなさい」
責められてもいないのに謝るミレイ。
落ち着いた態度のヒデアキと対照に、彼女は終始、おろおろしていた。
そうさせる空気を彼が醸し出しているのだ。
「……熱?それはいけないな」
早くベッドに戻りなさい、と
彼はスマートにミレイを気遣ってくれる。
さりげなくミレイに近付くと、背中に手をそえて彼女をベッドに促した。
「薬と水をここに運ばせよう。──…この、果物は君が?」
棚に置かれた皿に気付いて、彼が問いかける。

