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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第23章 元凶

皿に盛られているのはもちろん、スミヤが用意した果物だ。
「あ…いえ、それはスミヤさんが」
ヒデアキに促されてベッドに戻ったミレイは、縁に腰を下ろして答えた。
「そうか、…息子達には既に会ったようだな」
「はい」
「……」
ヒデアキは皿をじっと見ている。
彼等と関わるのはよくなかったのだろうか。
どちらにせよ、今のミレイからしたらあまり触れたくなかった話題だ。
「でもっ、いつもはわたしも授業があるので、頻繁に会うわけでは…」
詳しいことを聞かれたくない。
そんな気持ちもあって、ミレイは彼等との接点を自ら否定した。
ヒデアキは皿から彼女へと視線を移し
無表情のまま片目だけを細めると、ふいに幽かな溜め息をついた。
「どうも嫌な予感がするが…」
「…?」
「なにしろ、息子達は手が早い」
「…ッ…──ぇ」
ミレイはサァッと顔色を変えた。
いきなり…何を言われるかと思えば…。
「なっ…え…!? どういう意味ですか」
「──…」
「……!?」
動転のあまり目を泳がすミレイは、相手の視線の先を察知した。
首筋──
“ もしかして…!! ”
ミレイは咄嗟に手で隠す。
自分ではどうなっているか見えないけれど
首筋を見たヒデアキの反応は、そこに何があるかの大体の予想をつかせた。

