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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第27章 本気の愛

いったん気付いてしまったミレイは、どんな言葉を彼にかけるべきかわからない。
「……ハァ、さめた」
スミヤはふいと目をそらし、溜め息をこぼす。
「もういいよ。…なんか冷めちゃったから サ」
気まぐれな男だ。
スミヤは彼女の手を離して、被さっていた上体を起こした。
立ち上がった彼は、足元に置かれた将棋の盤をまたいで畳の上を歩いていく。
..........
“ 本気の相手?…馬鹿を言わないでくれ ”
本気になっても、報われない
本気になることを許されない
そんな愛を知ったところで──その先にあるのは、悲劇か、喜劇か。
…仕方がないじゃないか。
僕が本気になった相手は
どう頑張ったって、僕に振り向いてくれる筈がない。

