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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第28章 奪回

ハルトはそんな自分を否定しようと、強気に言い返す。
「…っ…どっちにしろ好都合だ!もうこの場所に未練なんてない」
ザブンと肩まで湯に浸かって飛沫( シブキ )をたてる。
「あと1年で俺もようやく銃の所持が許されるからな。とっとと卒業して…このウザったい学園から出ていってやる」
「…へぇ、末っ子ハルト君もついに…ひとり立ちって事だね」
「こんな所に閉じ込められるのはうんざりだ」
茶化すスミヤの言葉を無視すると
遠くに座るもうひとりの兄に向かって、ハルトは改めて口を開いた。
「──…ここを出て、俺はあの女を迎えに行く」
「──…!!」
「ミレイを拐って俺のものにする」
「……なんだ…、…それは」
スミヤとハルトのやり取りを話半分に聞き流していたカルロは──
ここで唐突に、挑戦状を叩き付けられた。

