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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第31章 Epilogue ── とある恋人たちの日常

ミレイは二つのカップを運んで、温かいそれをテーブルに置いた。
ソファの彼は横たわったままピクリとも動かない。
座る隙間は残っていないので、ミレイはカーペットの上に腰を下ろした。
「飲みませんか?」
「…湯気が立っているのは見間違いか?」
「湯気くらい立ちますよ。ホットティーだもの。部屋は冷房が聞いてるから涼しいですし」
「……冷めるまで、待つ」
“ カルロさんってば猫舌… ”
仰向けで寝転がっている彼はまだ動かない。
午前中だというのに…早くも昼寝に突入する気なのか。
いくらなんでも早すぎる。
「カルロさんカルロさん、まだ寝てませんよね?」
「……」
「ついさっき朝ごはんをすませたばかりですよ。まだ起きてて下さいってば……もう」
無反応な彼に片手を伸ばして軽く揺すってみる。
それでも返事がないので、ミレイは仕方なく自分の紅茶をコクンと口に含んだ。

