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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第6章 誤解
“ そう言えば ”
ミレイは昨日の、久保山ナツの言葉を思い返した。
《 枢木さんの話を聞く限り…
そいつは兄の、スミヤだと思う 》
彼はそう言っていた。
だったら目の前にいるのは本当に、東城ハルトの兄である…
「東城 スミヤ、さん…?」
「そうだよ」
だったら笑われるのも当然だ。
彼からしたらここは我が家。部外者はまぎれもなくミレイなのだから。
「ごめんなさい!失礼なこと聞いてしまって…っ。わたしは、実は昨日から…──」
「…ああ、君の話は既に聞いてるから大丈夫だよ。昨日の夜に使用人から伝えられた。
──…それと、ハルトからも」
「…ハルト…から…?」
「……」
ハルトの名に、彼女は本能的に怯えたらしい。
スミヤはそれを察してか…
申し訳なさそうに目をうつ向けた。