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星の島で恋をした【完結】
第12章 《十二》

そう言われて、セルマは常に側にだれかがいたなとリクハルドを見やる。
リクハルドは目を細めて風に吹かれていた。金色の髪が風になびいていた。
「だから最初、カティヤがここに人を寄越すと言ってきたから反対した。俺は一人でいるのが好きだからな。だけど、カティヤは何度も頼んできた。それで仕方がなく受け入れることにした」
「もしかして最初に攻撃してきたのは」
「……来るなって意味」
「ひどい」
セルマの口から思わず本音が洩れた。
「……ごめん」
謝罪の言葉にようやくセルマは笑うことができた。
ここについてからさんざんな目に遭わされたような気がする……いや、気がするではなくて実際、到着するなり攻撃されるし、目が覚めたら全裸にされているし、いきなり指を突っ込まれていたし!
「……思い出したら、色々と腹が立ってきた」
「いや……うん、まあ。普通なら怒るよな」
セルマを撫でていた手が止まり、リクハルドはセルマの顔をうかがうように覗き込んできた。
「キスで許してくれるか?」
「…………それはリクハルドがっ」
「うん、俺がしたいから」
金色の瞳でじっとのぞき込まれると、セルマは拒否することができなくて目を閉じた。
そっと触れるだけのキス。
離れては触れていくだけの口づけだったが、慣れないことをされてセルマの心臓は遅れてどきどきといいはじめたのが分かった。
何度目かの口づけの後、リクハルドがぽつりと言葉を洩らした。
「このまま時間が止まればいいのに」
リクハルドは目を細めて風に吹かれていた。金色の髪が風になびいていた。
「だから最初、カティヤがここに人を寄越すと言ってきたから反対した。俺は一人でいるのが好きだからな。だけど、カティヤは何度も頼んできた。それで仕方がなく受け入れることにした」
「もしかして最初に攻撃してきたのは」
「……来るなって意味」
「ひどい」
セルマの口から思わず本音が洩れた。
「……ごめん」
謝罪の言葉にようやくセルマは笑うことができた。
ここについてからさんざんな目に遭わされたような気がする……いや、気がするではなくて実際、到着するなり攻撃されるし、目が覚めたら全裸にされているし、いきなり指を突っ込まれていたし!
「……思い出したら、色々と腹が立ってきた」
「いや……うん、まあ。普通なら怒るよな」
セルマを撫でていた手が止まり、リクハルドはセルマの顔をうかがうように覗き込んできた。
「キスで許してくれるか?」
「…………それはリクハルドがっ」
「うん、俺がしたいから」
金色の瞳でじっとのぞき込まれると、セルマは拒否することができなくて目を閉じた。
そっと触れるだけのキス。
離れては触れていくだけの口づけだったが、慣れないことをされてセルマの心臓は遅れてどきどきといいはじめたのが分かった。
何度目かの口づけの後、リクハルドがぽつりと言葉を洩らした。
「このまま時間が止まればいいのに」

