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第10章 それぞれの思惑　想い　念い

お前が一番迷惑じゃんかよ　ケンさんが笑ってる
「だから今日は俺のおごり　一番高いワイン出して　料理も新鮮な魚やとっておきの肉で宜しく」ダメでしょう　車だし帰れなくなるよ
「大丈夫だよ　僕が送るよ　待っててスペシャルなの出すよ　なっちゃん財布空にしてやるからな」なっちゃん？「仲間内とくに風間とは仲が良くて俺の名前　長和　脩成だからなっちゃん風間はフウ　二人でクラブ行ったり騒いだり　アイツはルイやハルとは違って同じ目線なんだ　ゆたかやゆきちゃんはどこか線を引かれてるみたいで　あんなにフレンドリーなのにって思う？」首を振る　だってたまに探る様な目をするから　信用に足るかどうか　にこやかな程どこか怖い

「みゆちゃんその深い愛情はきっと優しさが根底にあるんだね　人を良く見てるしその人の内側も俺はどう見える？」寂しがり屋で気紛れな天の邪鬼　だけど誰より繊細で痛みを知る人
「内緒です　天の邪鬼さん　久しぶりのワイン嬉しい何が出てくるか楽しみです」笑う私に　敵わないなぁって
「お待たせしました　シャトー・ペトリュスと豚肉のレンズ豆煮込み　シーフードピザ　サーモンとアスパラのサラダたくさんたべて」高いワイン！？そんなの
思わずケンさんをみると「大丈夫　こいつ高給取りだから　日頃散々迷惑掛けてんだろう　味わって呑もう
なっちゃんごちそうさん　乾杯！」グラスに注いでケンさんも座って　美味しい料理にワイン　贅沢過ぎ


「なっちゃん寝ちゃったなぁ　しかしみゆちゃん強いなぁ」三人でボトルを3本途中で私の膝の上に崩れるようにしゅうせいさんが寝てしまう
「重くないか？寂しがり屋なんだけど疑うばかり　傷付かない様になるべく無関心を装おう　だけど独りは嫌い　ルイやハル　ゆきやゆたか皆が自分のプライドと居場所がある自分にしか出来ない仕事　羨ましくて悔しくて意地みたいにマンション買ってだけど張りぼてで虚しくて　芸能人だって浮き沈みあるし怖がりだから　みゆちゃんに会って安定したんだ　演技も歌も必死で真っ直ぐ立ち向かう様になった　ありがとう」なんにもしてないのに　
「きっとしゅうせいさんが自分の居場所を見付けるため歩き出したんですよ　焦がれても羨んでも行動しなきゃ現状は変わらない　踞るのは簡単だけど」