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第10章 それぞれの思惑　想い　念い

「私は私の得意な仕事が出来てるし今より上を目指したいと思ってます　だから今回の通訳も仕事の幅を拡げたくて参加させてもらいましたが部署を変わる気はありません」ハッキリしてるよなって　だけど諦められないから今後も宜しくね　ハッキリした顔だち
伊波って確か沖縄？正解！って
ビックリする私に　
「沖縄生まれの28才独身彼女無し　だけど必要性を感じないんだ　榊さんは？」何　今度は身辺調査？
ほんとに良くも悪くもマイペースだな　何も答えない私に　慎重な人だなぁって又ニコニコ
全く本心を見せない　ゾッとするぐらい自然な笑顔が嘘くさいなんて　相当な演技力
絶対関わりたくない「仕事に戻らなきゃ　お先に失礼します」立ち上がる私の手を捕まえ
「どうせ自分の仕事終わってるんだろう？バカの手伝いなんてしてないで週に2日位うちに来て」何？話し方や雰囲気が変わった　
「あんたに演技しても無駄みたいだからやめた　大抵はこの笑顔で優しいとか好い人扱いされるから楽だったのに通じないなら無駄だしほんとに賢い人だなぁ　あんたの仮面は近寄るな　全面に前に出して牽制する盾　まぁ鉄壁だわな　俺は剣　懐に入ったやつは気に入らなきゃ」何？そこでニヤリと笑わないでよ
手を離して　宜しくねって優しい笑顔
変人で何を考えてるかわからない　危険な感じ
とりあえず仕事に戻ろう

半分ぐらいしか食べれなかった　あの人の前は居心地悪すぎて何時ものカフェでコーヒーを買う事に

「何で！謝ったじゃない」渚さんと綺麗な女の人　まずい　状況的に　出直すかな
「みゆちゃん！」見つかったヤバイ　誰！って睨んでるよ　たぶん元カノだよ

「藤前さん僕はもう貴女を愛せない　何度も何度も裏切られた　それでも僕が悪いんだと許した」はい　待って　待って
「事務所は？」奥にって二人を引っ張り扉を締める
どうぞ　私の方を見て笑う渚さん
「みゆちゃんありがとう　貴女と過ごした時間は幸せな時もあっただけど同じぐらい苦しんだ　僕を解放して欲しい　アイツと幸せに」静だけと揺るぎない声

バタバタと走ってくる音
「藤前　ミコてめえ何度もしつけいぞ！」料理長の湯川さんが　バン！って扉を開ける
「謙吾話し合いは終わったよ　心配かけたな　泣くだけ泣いたんだ感情も痛みももう何も感じないぐらい　カフェで責任者してるのに笑顔さえ無くしてた　だけど」私を見てるよ　マズイ