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第10章 それぞれの思惑　想い　念い

「八木沢課長　ご相談が」爽やかに見えるなぁ　真逆なんだけど　

此方を見ながら相談　居心地悪いな
「榊さん」呼ばれたよ　嫌な予感が的中
森さんは　呑みに行こうって言いながら戻って行った

「はい」難しい顔の課長と満面の笑みの室長　はぁどうしてこうなったんだろう
「榊さん　海外事業部の通訳の仕事終わるだろ　でその後今度は広告戦略部に通訳の手伝いをお願いしたい」わかりました　チラッと伊波さんを見ると意地悪そうにニヤリ　さすが広告戦略部の室長

「待ってるから」出来る範囲になりますが宜しくお願いします　満足そうな笑み　負けた感じがする
歓迎会するねって　必要ないですこれ以上からかわれたくない　絶対睨まれるよ　人たらしな笑顔で優しい格好いい上司　理想を具現化したまさに完璧な姿　はぁ疲れないのかな　私は無理だな

で又来たよ「今度は広告戦略部？君は幾つ仕事するの？」知らないし　
「榊さんのキャリアアップに繋がると思いお願いしました　無理しない範囲で此方の八木沢課長に相談しながらあくまでも経理の仕事に支障がでない様に約束しました」どや顔　心底楽しんでる感じが透けて見える
ほんとうに性格悪魔だわ　
無理はさせてないよ　後で海外事業部にお願い　用事は？に　後で説明するって早足で帰ってく
「仕事に戻ります」席に戻ると近付いて来た伊波さんが　宜しくみゆって　榊です睨むと　榊さん　低く甘い声に微笑み　役者だわ負けた気がする
「はい」で海外事業部の仕事はなんだろう
帰ってく姿にウンザリする

海外事業部の仕事なんだろう　全て終り　
「課長　海外事業部に寄ってからかえります」に了解　無理はしないようにって　有り難い言葉

「榊です」に近藤さんが近付いて来た　あの人は？本社の人に呼ばれて電話中
書類を纏めれば良いのかな　ワインフェアが成功したら今度はバレンタインにブースが出せるみたい

後は？帰って良いかな　
「帰って大丈夫ですか？」もう会場のレイアウトも決まってるし細かな打ち合わせも
私の出来ることは無いと思うんだけど
「榊さん　これなんだけど」見つかったか　今回の報告書の纏め大丈夫か最終チェクお願いされる

「了解しました」パソコンの数字や細かな経費　ワインの銘柄近藤さんと確認しながら
「大丈夫です」ありがとう　時間ある？