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花咲く夜に
第5章 交錯
そんな事を考えた。


唯ちゃんは、
ミルクレープとミルクティーをペロリと平らげて………
『あ。そうだそうだ。
来年生まれるんだわ』とお腹をポンと叩いた。

『………生まれるって………えっ、子供??』


『うん!双子なんだよー♪まだそんなに目立たないけどねぇ』


アハハハと豪快に笑う唯ちゃんは、
何だか本当に光を放っている。

貴斗は会計をして、
唯は礼を述べた。

『………貴斗くん。
今、好きな人いるの?』

駐車場で立ち話になる。
『………いるよ』

『やっぱり!!
感じ違うもん、あたし凄いね』ニヤリとほくそ笑む。

『唯ちゃんお腹大丈夫なの??
立ちっぱで』

『やーだ、大丈夫よー。
……貴斗くんも、
幸せそうだよ』唯ちゃんは真顔になる。

俺は気圧されて恥ずかしくなった。

彼女は元気に手を振りながら自分の車に乗り込み、
『ごちそうさまー!
本当にありがとう、元気でね〜〜〜』と去って行く。

貴斗は淡いブルーの車を見送りながら手を振る。
車が小さくなっていく。


突如………めぐるに会いたくなった。

それは衝動だった。
愛しい感情が強くなり、
抱きしめたい。
触りたい。
笑わせたい。

貴斗は車に乗り込む前に、カフェに戻りケーキを購入して帰路に着いた………


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