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花咲く夜に
第2章 移転
あの、首を括ろうとした夜。


空腹音が鳴り響いたあと………

『………元気やん……』呆れ顔で男――貴斗は呟いた。


恥ずかしくなっためぐるは、
山を駆け降りた。
男に背中を向けて逃げるように走った。

(死ぬつもりで下準備まで入念にして来たのに、
助けられた上にチューされた………)


錯乱して言うだけ言ったら我に還って、
自分が元気である事実に気付いてしまった。


情けなさからいたたまれず、
男の前から逃亡しようと考えた。


農道に置いてきた自分の車に戻る。


キーで運転席のドアを開けて乗り込む。
エンジンをかけて、
さぁ逃げよう。


ブルルルル………
キュルッ。


『………??
えっ、何で?
何でエンジンかからないのー』

ガソリンメーターを見ると、
0より下に針が向かっていた。

『…………………』
ガス欠である。

コンコン。
窓を叩く音。

めぐるは仕方なく、
車から出た。

無言で立つ。

『何してんのアナタ。
もしやガソリン無い?』


真夜中の人気(ひとけ)の無い農道に立ち、
向かい合う。。

が、
(はっ、恥ずかしくて顔が見れない……)

めぐるは顔を真っ赤にして俯いて、
コクリと頷いた。


『………本当に片道切符で来たんだねぇ…………』


………若干笑いが滲んでいるのは気のせいかしら…………

『ガソリン、ウチにタンクごと有るけど要る??』

『えっ……』
思わず顔を上げた。
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