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花咲く夜に
第8章 旅立
6月も半ばを過ぎて、
夏本番の気温になった。
空梅雨は明けてしまい、
太陽がジリジリと地を照らす。
『めぐるちゃーん、
お茶にしよう〜〜〜。』
郵便局が休みの日に畑作業をしているとちょくちょく昭恵が呼びに来る。。
『もうちょっとしとこう、って思っちゃうんだわ。
その前に小休止しなきゃ熱中症になっちまうんだー。アイス買ってきたから食べよう』
と座敷間で扇風機を強にして冷たいアイスクリームを食べ始めた。
めぐるは肩にタオルをかけ、
ポケットには緑色のハンドタオルを忍ばせている。
以前、貴斗がめぐるの涙を拭いてくれたハンドタオル。
貴斗の匂いがする。
昭恵とアイスを食べ、
休憩と思い横に寝転んだ。
冷たいものを食べると吐き気が消える。
めぐるは、気持ち悪さが続いていた。
かといって病院を受診するほど酷くない。
昭恵が取り付けた風鈴がチリンと鳴った。
めぐるは体を起こし、
『続きしてきますね』と言い立ち上がる。
……と、よろけた。
『あっ……あれ?』
くらくらする。
目が廻った。
「めぐるちゃんっ…」
薄れていく意識のなかで、微かに昭恵の声を聞いた。
夏本番の気温になった。
空梅雨は明けてしまい、
太陽がジリジリと地を照らす。
『めぐるちゃーん、
お茶にしよう〜〜〜。』
郵便局が休みの日に畑作業をしているとちょくちょく昭恵が呼びに来る。。
『もうちょっとしとこう、って思っちゃうんだわ。
その前に小休止しなきゃ熱中症になっちまうんだー。アイス買ってきたから食べよう』
と座敷間で扇風機を強にして冷たいアイスクリームを食べ始めた。
めぐるは肩にタオルをかけ、
ポケットには緑色のハンドタオルを忍ばせている。
以前、貴斗がめぐるの涙を拭いてくれたハンドタオル。
貴斗の匂いがする。
昭恵とアイスを食べ、
休憩と思い横に寝転んだ。
冷たいものを食べると吐き気が消える。
めぐるは、気持ち悪さが続いていた。
かといって病院を受診するほど酷くない。
昭恵が取り付けた風鈴がチリンと鳴った。
めぐるは体を起こし、
『続きしてきますね』と言い立ち上がる。
……と、よろけた。
『あっ……あれ?』
くらくらする。
目が廻った。
「めぐるちゃんっ…」
薄れていく意識のなかで、微かに昭恵の声を聞いた。