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魂喰い姫〜コンクイヒメ〜
第1章 魂を喰らう
娘は顔を天に向け、
腰から下だけをくねらせている。
「ああ……あああ……」
唄うような声を出しながら。
暫くくねらせたあと、
ガクリと身体が倒れた。
結と嘉風は初めて見る光景に息を荒くし、
身体に熱を持ったような感覚になる。
(死んだんじゃろうか?)(わからん………)
見ていると、
むくりと娘は起き上がった。
そして白い脚と太ももを出したまま、
また屍の下半身に向かい跪く。
結は更に眼を凝らした。
先刻よりも更に良く見えた。
娘の顔はやはり見えないが、
顔を竿の根っ子に近付けていた。
唇が見えた!
朱を塗ったように赤い唇だ………
唇から白い歯が出て、
袋を咥えた。
そして………
何をした訳でもないのに、袋は身体から離れ娘はごくりと袋を丸呑みにした。
一つ、二つ。
屍から屍へと移動し、
同じ動作を繰り返しては袋を呑み込む。
数体の屍にそうしたあと、靄の中へと姿を消した。
腰から下だけをくねらせている。
「ああ……あああ……」
唄うような声を出しながら。
暫くくねらせたあと、
ガクリと身体が倒れた。
結と嘉風は初めて見る光景に息を荒くし、
身体に熱を持ったような感覚になる。
(死んだんじゃろうか?)(わからん………)
見ていると、
むくりと娘は起き上がった。
そして白い脚と太ももを出したまま、
また屍の下半身に向かい跪く。
結は更に眼を凝らした。
先刻よりも更に良く見えた。
娘の顔はやはり見えないが、
顔を竿の根っ子に近付けていた。
唇が見えた!
朱を塗ったように赤い唇だ………
唇から白い歯が出て、
袋を咥えた。
そして………
何をした訳でもないのに、袋は身体から離れ娘はごくりと袋を丸呑みにした。
一つ、二つ。
屍から屍へと移動し、
同じ動作を繰り返しては袋を呑み込む。
数体の屍にそうしたあと、靄の中へと姿を消した。