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第4章 その4

湯野比菜子とは、
湯上がりに夕食（2人とも洋食・茄子のミートスパゲッティだった）を摂って微睡んで寝入ってしまった。


翌日目を覚ますと、
ソファーベッドにてすやすやと眠っている比菜子の寝顔がある。

（この子も、傷があるんだな………）


昨日のゆりの〔告白〕には、
正直驚いたが…
世の中には、
男のチカラにより支配され苦しんでいる女性が数えきれないほどいるんだろうな。
表面上分からないだけで。

―――俺は……
この年齢で結婚は想像もつかないけれど……

誰かを好きになり愛したら、
暴力での支配は絶対しない。
まぁ、男同士の殴り合いさえ避けるタイプだから、
カッともならないし…
女性は大切にしたい。

だけど、
晴敏もsexの際の自分のSっ気は自覚していた。

支配したい…
思うがままにしたい。

その欲求………男の愛情と支配は紙一重か………
そこを間違えば、
女性を傷つけてしまうのだろう。


比菜子の安らかな寝顔を見ながら、
（………俺は………
女性を必ず守る………
幸せにするなんて大それたことは言えないけど。
絶対に、消えないような傷はつけないぞ）
そう誓った。


チェックアウトの時間まで、
比菜子とは沢山話をした。
なるほどゆりが薦めるはずだ…
聞き上手で会話の引き出しが多い。


若い頃ハマっていた密かな趣味、フィギュアコレクションにも付いてこれる知識の豊富さ。。長く忙しくてコレクションすらしてないのだが。

『ヒナコは趣味はあるのかい？』
『はい。ありますよ〜。
お菓子作りと試食です』とニコニコ笑う。