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君が泣かないためならば
第7章 い
「チーム内だけのパスが必要なんだ」
「・・・・」
「もう明日香はパスを4回間違えてる。5回目で凍結されるぞ」
「・・・・」
「次は正確なパスを打ちこまないと部長以外開けなくなる」
冷たくそう言って、ゆっくり私のほうに歩いてきた。
机の端に置いてあるCDを手に取り
ひらひらと裏返して寂しそうに苦笑いを浮かべる。
「ファイルの最終保存日を操作できるソフトか?」
疑問形だけど、ほぼほぼ肯定した言い方で、
私は怖くなって手が震える。
「明日香にこんな事をさせてるのは、重田さんか?」
その質問に答えられない私を立ちあがらせて
「重田さんはどこだ?」
そう冷たく私に聞いた。
「じ、自販機コーナー」
「社内にいるのか?」
怪訝そうな顔でそうつぶやいたので
「私が、一人でやるって言ったの」
その言葉に啓らしくもなく舌打ちした。
「行くぞ」
私の腕を持ったまま、自販機のところまで私を引きずるように連れて行く。
「啓・・・話を聞い・・・て」
「後でな」
その顔は私が知っているどの啓よりも怖かった。
「・・・・」
「もう明日香はパスを4回間違えてる。5回目で凍結されるぞ」
「・・・・」
「次は正確なパスを打ちこまないと部長以外開けなくなる」
冷たくそう言って、ゆっくり私のほうに歩いてきた。
机の端に置いてあるCDを手に取り
ひらひらと裏返して寂しそうに苦笑いを浮かべる。
「ファイルの最終保存日を操作できるソフトか?」
疑問形だけど、ほぼほぼ肯定した言い方で、
私は怖くなって手が震える。
「明日香にこんな事をさせてるのは、重田さんか?」
その質問に答えられない私を立ちあがらせて
「重田さんはどこだ?」
そう冷たく私に聞いた。
「じ、自販機コーナー」
「社内にいるのか?」
怪訝そうな顔でそうつぶやいたので
「私が、一人でやるって言ったの」
その言葉に啓らしくもなく舌打ちした。
「行くぞ」
私の腕を持ったまま、自販機のところまで私を引きずるように連れて行く。
「啓・・・話を聞い・・・て」
「後でな」
その顔は私が知っているどの啓よりも怖かった。