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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第7章 おなにぃ中毒
「昨夜も思ったが、やっぱり仔猫みたいだな……」

八反田さんは不思議に言う。

「早く飼って下さい」

語尾ににゃを付けて可愛さをアピールしてみるけど、すぐいなされてしまう。

「どっちかっつーと、ライオンのこどものが近いけどな……」

「それどういう意味ですか?」

「ん?俺、いつか喰われそうだなって」

八反田さんは、冗談めかして笑った。
なのにアレを仕舞ってボタンを掛け直し、裾を整えてからリボンタイとサロンを拾い上げた後、元通り知的なギャルソンに戻った彼は無慈悲に告げたのだ。

「今日から俺が良いって言うまで、もう二度と俺に近付くんじゃない」

突然の雨に楽しみを奪われた時の、そんな感覚が目を覚ます。

「え……そっ……そんな……」

「今からオナ禁しろ……分かったな」

「……い、くらなんでも、きゅ、きゅ、急に言わ……」

「返事は!?」

「は、はいぃ!」

「よろしい…………」

深く言い残し、彼は私を置いて暗闇が支配する淫猥の世界から抜け出してしまった。
やはり事務室に人影はなかった。
そのまま荒々しく扉は閉められた。

「さっさと服を着て出て行け」

仕事の口調より冷酷極まりない彼の声が、まだ世界の余韻に取り残されている私の耳に焼き付いて残った。
衣服を整え、光を求める。
彼は再びパソコンと向き合っていた。

「八反田さん……あの……」

当たり前に返事はない。

「昨日のこと、内緒にしてくれて、ありがとうございました……」

キーボードの音がいつもより虚しく感じるのは気のせいじゃないだろう。

「それであの……大前さんとも仲良くなれて、その……」

もう無駄だと思っても、私はただ感謝を伝えたかった。
でも、八反田さんは決めてしまった。

もう、私を許さないと……。
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