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UnderGround
第3章 開花する蕾
小田は軽く唇を舐めた。

そして―-

「幾らで破らせる?」

何かが切れた?
いや抑えていた箍が外れた?


「20万」

奈津美の即答、前方に一時停止が見えた。
このスピードでは一時停止無視となり、項目に丸が付けられない。

小田はジェスチャーで一文字を空に描いた。
これなら、警告したわけでも注意したわけでもない。

促した……

ブレーキは個人のタイミングだと奈津美の遅れミスをも尊重できる。

奈津美は察したようにゆっくりとブレーキを踏む。
距離は短いが、奈津美はポンピングブレーキするほど余裕を見せた。

止まった瞬間に「15万を2回に分けて払うから、精子も飲んでくれるか?」と訊ねるように聞いた。

奈津美は左右を確認しながら「飲むよ」と答える。
その顔は満面の笑みであった。



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