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短編 阿吽(あうん)
第3章 逝けない……
数ヶ月に一度、私が彼の上に乗り、セックスを試みるも、当然、逝けるはずもなく。


若い頃のように、強い性欲は、私にはない。だから、そのことでの欲求不満はないが……


何十年も連れ添った老夫婦感に襲われることがある。


会話が欲しい!

それだけ。


口を開けば、「疲れた」しか言わない。

疲れてる人に、ピーチクパーチク言うのは申し訳ないし、自然と口数は減った。


もうひとつ。


若ければ、こんな状態は、即、別れを考えるのだろうが。



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