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いろごとプリズム
第4章 魔法使い花見川
翌日、3-Aの教室に、花見川が現れた。
「高岡先輩、望月せんぱーい」
ドアのところで手を振っている。サーヤはぎょっとした。
「あ~花火川くん!どしたのー?」
「……花見川です」
嬉しそうな優奈がすぐに近付いていく。教室内では女子達が一斉にそちらを向き、ひそひそ声をあげている。長髪で物憂げな美少年の登場に仰天しているようだ。目立つのが嫌いなサーヤは気まずい空気を感じながら近くに行く。サーヤに気がある小暮は、その後ろ姿を目で追っている。

「昨日はありがとうございました。あれから部誌の作品、読ませてもらいましたよ。お二人ともよかったです」
「わー、早速読んでくれたんだ!ありがとう!!」
「で、これ、僕の作品も渡しておこうと思って。ぜひ読んでください」
「うんうん読ませてもらうよ、ありがとう!」
「……ありがとう」
「あとー、」
花見川はサーヤに近付き、耳打ちする。
「小暮先輩ってどの人ですか?」
「ど……っ、どうでもいいでしょそんなこと……っ!ていうか近い、近いよっ……!」
「いいじゃないですか……、急に帰っちゃうし、会いたかったんですよ高岡先輩」
花見川はサーヤの頭をポンと撫でる。優奈は笑っている。
「ちょっ、やめてってば!!」

その様子を見ていた小暮が怪訝な顔をすると、優奈の彼氏である芹沢修人が即座に察して話しかける。
「小暮ー、おまえ今日弁当持って来た?」
「ああ」
その会話を瞬時に察知した花見川がニヤリと笑う。
「……へぇ。彼ね。わかっちゃった。……ふぅん。じゃ、また!」

花見川が去ると、クラスの女子達が近付いてきた。
「ねぇちょっと今の誰!?」
「超イケメン!あんな人いた!?」
「ああ、文芸部の新入生で、1年の花見川くんだよ。美少年だよねー」
優奈が答える。
「ええー!?1年!?見えないー!」
「うんうん、あの子なら1年でもいいっ……!」
「ほんとほんと、マジかっこいいーー抱かれたいかも~!」
「キャアア~!私も~!」
……そのかしましい反応を聞いて、サーヤは昨日花見川が言っていた、したがる女がいっぱいいる……という言葉が本当なんだなと思った。
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