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いろごとプリズム
第1章 遠恋の始まりと共に
「名古屋に行っても浮気なんかしない。サーヤ一筋だから心配するなよ」
ショウマはそう言って、東京から名古屋の大学へと旅立っていった。
「名古屋の大学に入れば、一年離れてるだけなんだからさ。絶対追いかけて来いよ?」
「うん……でもショウマ君もちゃんと帰ってきてね……?」
「もちろん。メールも電話もするし」
サーヤはまだ、来年絶対追いかけていくと約束する気にはなれていなかった。教師志望で国立大学に入るため、都内から他県の大学に行ったショウマ。自分にはそこまでの学力はないし、他に名古屋に行きたい大学があるわけでもない。
サーヤの夢は、作家になること。
書きたい作品は、ファンタジー。ゲームをするのも好きだし、仲間と力を合わせて旅をする話が大好きだから。
とは言え、今はまだパッとしない。文芸部に所属し、投稿活動をしてみているだけ。けれど小学校時代に、とある小学生向けの文学賞で佳作を取ったことが唯一の自慢で、不在がちな両親に一番褒められたのがそのことだったから……、それが志望動機。けど本当に作家になんてなれるのか?と、自信が持てずにいる。
神山正真、ショウマはお隣の住人で、同じ高校の一年先輩だった。トップクラスの成績を誇る優しいイケメンで……、だから告白された時に断る案はなかった。自分にはもったいないぐらいの相手だ。
「離れる前に一度だけ……いいだろ?」
そう言われてショウマにサーヤが処女を捧げたのは、ついこの間のこと。付き合って一年、キスしかした事がなかった。ショウマは勉強熱心だし、エッチにはあまり興味がないというか、いわゆる草食系男子だと思っていた。
キスをするまでに三ヶ月かかった。ディープキスまでには半年以上。そしてそこからなかなか進まなくて、まぁ受験生だしこんなものなのかな?と男性経験のなかったサーヤは思っていた。ショウマは優しいし、彼氏として文句のつけようがない。エッチを強要してこないのも、まだ恋愛沙汰がピンときていない自分にはむしろラクかな、と思っていた。
そんな彼から、いきなりホテルへと誘われ、答えに迷った。けどサーヤは、何かをねだったりお願いしてくることが珍しい性格である彼の望みを受け入れようと思った。
ショウマはそう言って、東京から名古屋の大学へと旅立っていった。
「名古屋の大学に入れば、一年離れてるだけなんだからさ。絶対追いかけて来いよ?」
「うん……でもショウマ君もちゃんと帰ってきてね……?」
「もちろん。メールも電話もするし」
サーヤはまだ、来年絶対追いかけていくと約束する気にはなれていなかった。教師志望で国立大学に入るため、都内から他県の大学に行ったショウマ。自分にはそこまでの学力はないし、他に名古屋に行きたい大学があるわけでもない。
サーヤの夢は、作家になること。
書きたい作品は、ファンタジー。ゲームをするのも好きだし、仲間と力を合わせて旅をする話が大好きだから。
とは言え、今はまだパッとしない。文芸部に所属し、投稿活動をしてみているだけ。けれど小学校時代に、とある小学生向けの文学賞で佳作を取ったことが唯一の自慢で、不在がちな両親に一番褒められたのがそのことだったから……、それが志望動機。けど本当に作家になんてなれるのか?と、自信が持てずにいる。
神山正真、ショウマはお隣の住人で、同じ高校の一年先輩だった。トップクラスの成績を誇る優しいイケメンで……、だから告白された時に断る案はなかった。自分にはもったいないぐらいの相手だ。
「離れる前に一度だけ……いいだろ?」
そう言われてショウマにサーヤが処女を捧げたのは、ついこの間のこと。付き合って一年、キスしかした事がなかった。ショウマは勉強熱心だし、エッチにはあまり興味がないというか、いわゆる草食系男子だと思っていた。
キスをするまでに三ヶ月かかった。ディープキスまでには半年以上。そしてそこからなかなか進まなくて、まぁ受験生だしこんなものなのかな?と男性経験のなかったサーヤは思っていた。ショウマは優しいし、彼氏として文句のつけようがない。エッチを強要してこないのも、まだ恋愛沙汰がピンときていない自分にはむしろラクかな、と思っていた。
そんな彼から、いきなりホテルへと誘われ、答えに迷った。けどサーヤは、何かをねだったりお願いしてくることが珍しい性格である彼の望みを受け入れようと思った。