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いろごとプリズム
第8章 嵐の昼休み
「……高岡」
「は、はいっ……」
小暮が近付いてきて、何を言われるのか、軽蔑されたか……と緊張する。
「大丈夫か?あの一年に、なんか無理矢理……、」
「あ、ああっ……!うん、そうだね、そのー……、大丈夫だよ、そういう子じゃないんだ」
心配そうな様子の小暮に、ひとまずホッとする。
「……そうか。なんかいろいろある時みたいだな……。こんな時に告白した俺、間が悪かったかな」
「いやっ、そんなこと、ないよっ……!優奈には小暮くんがいいよってずっと推されてるし、小暮くんみたいに真面目で誠実に思ってもらえるの嬉しいし、」
「いや……俺、そんなに綺麗じゃない……」
「え……?」
「あの一年の言った通りだよ。俺、頭の中で何度……、高岡を……、」
――キーンコーンカーンコーン……。昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り響く。
「……っ、ごめん」
そう言って走り去っていった小暮が、気になって仕方がないサーヤだった。