この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
雪の華~ Memories~【彼氏いない歴31年の私】
第5章 LessonⅤ キャッツ・アイにて~孤独なピアノ~

それは他ならぬ彼が輝を抱くときの瞳そのもので、彼の綺麗な顔に浮かんでいるのは紛れもない官能的な笑みであった。最初で最後のヌード写真を撮影したあの夜を境に、輝は聡に二度抱かれた。一度目はもちろん、初めて彼の夢そのものである〝キャッツ・アイ〟に招かれた夜。後の二度はN駅近くのホテルを利用した。
既に三度も関係を持ちながら、これが初めてのデートというのもおかしな話ではある。もちろん、彼の腕の中で極上の悦楽を味合わせて貰うのもこの上なく満ち足りた時間ではあるけれど、輝にしてみれば、世の普通の恋人たちのように手を繋いでデートをしたり、買い物をしてみたかった。
しかしながら、身体の関係は持っていても、聡の本心がどこにあるのか判らない現況では、自分から白昼に堂々とデートしようとは言い出せないでいた。
既に三度も関係を持ちながら、これが初めてのデートというのもおかしな話ではある。もちろん、彼の腕の中で極上の悦楽を味合わせて貰うのもこの上なく満ち足りた時間ではあるけれど、輝にしてみれば、世の普通の恋人たちのように手を繋いでデートをしたり、買い物をしてみたかった。
しかしながら、身体の関係は持っていても、聡の本心がどこにあるのか判らない現況では、自分から白昼に堂々とデートしようとは言い出せないでいた。

