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雪の華~ Memories~【彼氏いない歴31年の私】
第5章 LessonⅤ キャッツ・アイにて~孤独なピアノ~

五十歳の離婚歴のある男と三十一歳の女。その取り合わせは、身体を重ねたからといって、〝結婚〟にすぐさま結びつくものではない。その程度のことは輝にも理解できる。
聡にどのような気持ちで自分と付き合っているのかを訊ねることは、一つの冒険であり賭けでもあった。もし、その場で曖昧な逃げを打たれたり、
―俺は君と結婚するつもりはない。
などと言われたら、立ち直れそうにない。
輝は何も彼との結婚を望んでいるわけではなかった。もちろん、結婚はしたい。愛する聡の側にずっといて、彼のために料理を作ったり色々なことをしてあげたかった。
でも、それ以前に、聡の側から離れたくない。だから、もし彼に結婚の意思の有無を訊ねたとして、彼が明確な拒絶の意思を示せば、困るのは輝なのだ。
聡にどのような気持ちで自分と付き合っているのかを訊ねることは、一つの冒険であり賭けでもあった。もし、その場で曖昧な逃げを打たれたり、
―俺は君と結婚するつもりはない。
などと言われたら、立ち直れそうにない。
輝は何も彼との結婚を望んでいるわけではなかった。もちろん、結婚はしたい。愛する聡の側にずっといて、彼のために料理を作ったり色々なことをしてあげたかった。
でも、それ以前に、聡の側から離れたくない。だから、もし彼に結婚の意思の有無を訊ねたとして、彼が明確な拒絶の意思を示せば、困るのは輝なのだ。

