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雪の華~ Memories~【彼氏いない歴31年の私】
第1章 LessonⅠ 憂鬱な夜には
だが、あの出来事で、ブスは所詮、何をやっても良いようには見て貰えないと痛感し、無駄な努力は一切止めたのだ。流石に会社勤めでノーメークというわけにもゆかないので、メークは白粉を薄くはたいただけ、癖のある長い髪の毛は爆発しないようにひっつめてお団子にしている。
通勤服はいつもブラックのスーツ。周囲からは〝化粧品会社というよりは葬儀社勤務のようだ〟と、これも陰口をたたかれているのは百も承知である。
が、既に〝ブス〟とかそれに連なる罵りや嘲りの言葉には慣れてしまっている輝は、そんな陰口なぞ素知らぬ顔で過ごしていた。あまりに酷評されすぎてしまうと、心も麻痺してしまい、傷つくこともなくなるのかもしれない。
通勤服はいつもブラックのスーツ。周囲からは〝化粧品会社というよりは葬儀社勤務のようだ〟と、これも陰口をたたかれているのは百も承知である。
が、既に〝ブス〟とかそれに連なる罵りや嘲りの言葉には慣れてしまっている輝は、そんな陰口なぞ素知らぬ顔で過ごしていた。あまりに酷評されすぎてしまうと、心も麻痺してしまい、傷つくこともなくなるのかもしれない。