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雪の華~ Memories~【彼氏いない歴31年の私】
第2章 LessonⅡ 心ときめく記念日
泣いては駄目、こんな場所で突然、客が泣き出したら、吉瀬も迷惑に違いない。そう思い泣き止もうとしても、一旦溢れ出した涙はいっかな止まらない。
「ごめんなさい、私、本当に泣くつもりなんかなくて」
それなのに、涙が止まらない。言おうとしても言葉にならず、代わりに溢れてくるのは涙だけ。
「申し訳ありません。何か不都合があったんですね。いや、本当にまったく、俺は女心ってヤツに疎くて」
いまだに輝の涙の理由が判らないらしい吉瀬は、心底弱り果てたように謝り続けている。
輝は涙をぬぐい、やっとのことで言った。
「違うんです」
「え?」
吉瀬が眼を見開く。
「ごめんなさい、私、本当に泣くつもりなんかなくて」
それなのに、涙が止まらない。言おうとしても言葉にならず、代わりに溢れてくるのは涙だけ。
「申し訳ありません。何か不都合があったんですね。いや、本当にまったく、俺は女心ってヤツに疎くて」
いまだに輝の涙の理由が判らないらしい吉瀬は、心底弱り果てたように謝り続けている。
輝は涙をぬぐい、やっとのことで言った。
「違うんです」
「え?」
吉瀬が眼を見開く。