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禁断のりんご
第4章 変化
雄太の誕生日が近付き、
バイトも週3ぐらいで入っていた。
もう正直雄太の誕生日の分は足りていたけど
今更普通のバイトに戻すのは嫌だった。

今までの生活に戻れば、服も美容院も我慢しなきゃいけない。
飲み会やランチも節約し、自炊中心になる。
バイトだって増やさなきゃいけないから1日休みの日もなくなる。
そんなのは嫌だった。
大学の授業やサークルもやりながら、デートもしたい。
貯金して余裕が出来たらいつでもやめれば良いと思ってた。

そんなある日のバイト上がり、ユキコとラーメンを食べていた。
私はガールズバーでバイトを始めて2ヶ月弱が経ち、
ようやく慣れて来た頃だった。
「実はあたし、最近キャバも始めたんだよね。」
ユキコが突然切り出してきた。
「え、キャバかー。どんな感じ?」
そう言いつつも正直キャバクラには良いイメージはなかった。
ガールズバーとは違って隣に座るから体を触られたり、
個人的な営業の電話とか面倒なイメージがあったからだ。
ガールズバーでは体を触られるわけじゃないし
お店の外でお客さんに連絡を取ることはない。
だから雄太にバレる危険も少なくて済んだ。

「お店によるけど、うちのとこは胸とかお尻のお触り禁止だから
結構安全だよ!
座れるから楽だし、今より距離が近くなるだけで時給3000円だし」
−−−−−−時給3000円。
その言葉を聞いて、自分の中で糸がプツンと切れたような気がした。
隣に座るだけ。体を触らせるわけじゃない。
今と同じようにお酒を作って会話をする、
ただ座る位置が隣なだけ。
時給が倍になればバイトも半分で済む。
それに、ユキコと同じお店なら安心だった。
ユキコがもうガールズバーの方は辞めると聞いて
気がついたら言っていた。
「体験入店行きたい!」


そのキャバクラは、駅から近いビルにあった。
もちろん大学やうちの最寄り駅ではないから、
雄太に見られるような心配はなかった。
基本はロングドレスで、レンタルで好きなデザインを借りられた。
私はあまり胸が開いてない、なるべく普通のを選んだけど
ユキコは自慢の巨乳を強調して、谷間を出していた。
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