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光 “I can see your halo.”
第1章 別れと始まり
「だから、社内の人気者なんですね。」

「…佐々木。お前、いきなり何言い出すんだよ。」

ハッとして滝本さんを見ると顔が、いや、耳まで真っ赤だった。

「あ…」

ヤバい。
ホント、いきなり何言い出しているんだ。

「……わ、忘れてください。」

「はぁ…?」

「いえ、私もあんなに全力で謝って頂けるとは思っていなかったので…」

正直、テンパっているんです。
パエリヤにスプーンを入れて、ごはんをすくった。

「出来れば、もう思い出したくもなくて…謝って頂かなくてもな、と思っていたんですが…。来て良かったです。なんか、スッキリしました!」

「うん。…ごめん、思い出させた?」

「もう、謝らないでくださいよ!」

笑って元気にそう言って、パエリヤを口に運んだ。
あ、パエリヤも美味しい!

「…うん。でもさ、お前、入社した時から彼氏いただろ?フリーのお前は知らないんだけど、今、無理してないか?」

やっぱり、話がそっち方向に行ってしまったか。
"思い出したくもない"って言ったんだけど…
でも、一応、気にかけてくれている、のかな?

「土曜日はさすがに落ち込んでいたんですけど…次の日からは自分もビックリするくらい引きずってなかったです。」

「あれ、そうなの?」

「なんかいろいろと…最低男だったんで。」

滝本さんの眉間にピクッとシワが寄った気がした。
私は苦笑いをしながらそう言って、ウーロン茶をゴクゴクと飲み干した。

「土日、美怜の家でお世話になりましたけど、美怜の方が怒りまくってましたね。」

話しながら美怜の姿が浮かんできて、思い出し笑いをしてしまった。

「知花も美怜もお酒弱いのに付き合ってくれて。もう、それだけで元気になりました。」
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