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光 “I can see your halo.”
第1章 別れと始まり
「俺はそこが佐々木のいいところだと思ってるんだけどな。」

「そんな事を言ってくれるのは滝本さんくらいですねー!お世辞でも嬉しいです。ありがとうございます。」

「お世辞って…まぁ、いいか。」

「だって、大抵は"女らしくない"、"可愛いげがない"って言われて、"一人でも大丈夫だろ?"で終わりですよ?」

自虐的に笑って、残りのビールを飲む。

「確かにそれは自覚してますが、そんな私に持ち合わせてないものを要求されても、困ります。」

あれ、止まらなくなってきた…かも?

「付き合う前から大体分からないもんですかね?私がかわいく甘える感じに見えますか!?」

ヤバい、止まらない。
止めてくださいよ、滝本さん。

「まぁ…、今回は初めから私がつまみ食いの方でしたけど。」

「えっ?」

「あ…」

しまった、喋りすぎた。

「お前、つまみ食い…って…」

ずっと表情を変えずに黙って聞いていた滝本さんが、少し苦々しい表情になって呟いた。

「自分で自分をそんな風に言うなよ。」

「だって…言いたくもなりますよ。私と付き合う前からすでにかわいい本命の彼女がいて、私は初めっから"浮気相手"だったんですよ?」

私の反論に押されて、また滝本さんが黙り混む。

「都合よく扱われた方は卑屈にもなりますって!」

本格的に止まらなくなって、本命の彼女とのデキ婚まで全てを話してしまった。

「それは…最低だな…」

滝本さんは全てを聞いた後、そう呟いた。
私は酔っ払って全てをぶちまけたせいか、なんとなくスッキリした気分になっていたけれど、目の前の滝本さんは明らかに機嫌が悪くなっていた。
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