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光 “I can see your halo.”
第2章 元カレと体調不良
「元カレにムカついたというよりは自分にムカついて、絶望した…というか…」
「はぁ?自分に絶望?」
滝本さんはお箸を置いて食べる手を止めて、さらに不機嫌になってしまった。
「あんなヤツにまで好都合な女と思われて、あんなに軽々しく、ぬけぬけと『割り切って付き合えるだろ?』なんて言われて…」
「……は?」
「不倫してくれって言われたんだな、私、と思ったら…」
「…結婚はするけど、やり直そうって事?」
「はい。奥さんが安定期前で、させてくれないんですって。」
「…はぁ?」
「ずいぶん安く見られてたんだなと思って…」
私、何言っているの。
会社の上司の前で…
「前に滝本さんに言われた"好都合"って言葉を思い出して、頭から離れなくなってしまって…」
ダメ。
滝本さんの前だと止まらない。
「午後からは集中出来なくなって…あんなミスを…」
「……。」
「そんな自分が、惨めで、バカバカしくて、大嫌いで、消えて…しまいたく、なった、んです…」
滝本さんの眉間のシワが深くなった。
だんだん声のボリュームが小さくなってしまって、最後は俯きながら『すみませんでした』と呟いた。
「……佐々木?」
「私…仕事をしているときの自分は、唯一好きだったんです、けど…今日は、それすらも出来なくて…自分に絶望しました。」
「……。」
「"不倫してくれ"と言われた事よりも、仕事で"使えないヤツは帰れ"と言われた事の方が断然辛かったので…」
「はぁ?自分に絶望?」
滝本さんはお箸を置いて食べる手を止めて、さらに不機嫌になってしまった。
「あんなヤツにまで好都合な女と思われて、あんなに軽々しく、ぬけぬけと『割り切って付き合えるだろ?』なんて言われて…」
「……は?」
「不倫してくれって言われたんだな、私、と思ったら…」
「…結婚はするけど、やり直そうって事?」
「はい。奥さんが安定期前で、させてくれないんですって。」
「…はぁ?」
「ずいぶん安く見られてたんだなと思って…」
私、何言っているの。
会社の上司の前で…
「前に滝本さんに言われた"好都合"って言葉を思い出して、頭から離れなくなってしまって…」
ダメ。
滝本さんの前だと止まらない。
「午後からは集中出来なくなって…あんなミスを…」
「……。」
「そんな自分が、惨めで、バカバカしくて、大嫌いで、消えて…しまいたく、なった、んです…」
滝本さんの眉間のシワが深くなった。
だんだん声のボリュームが小さくなってしまって、最後は俯きながら『すみませんでした』と呟いた。
「……佐々木?」
「私…仕事をしているときの自分は、唯一好きだったんです、けど…今日は、それすらも出来なくて…自分に絶望しました。」
「……。」
「"不倫してくれ"と言われた事よりも、仕事で"使えないヤツは帰れ"と言われた事の方が断然辛かったので…」