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12→13
第2章 動き出した歯車
「あ。もしもし聖人?俺だけど。」
そう言った後の紫乃さんは、今店に紹介したい子がいると主任に伝えた。その直後、紫乃さんはケロッと
「今から聖人、来るって。」
そう、楽しそうに言った。
いや、楽しそうに言われる内容ではない。
『わ、わたし帰る!』
「え?どうして?」
どうして帰るの?と紫乃さんの目は、「帰さないよ」と云うようで、わたしは一瞬怯んだ。
美形は有無を言わせないって言うけど、間違いなさそうだ。
確実に紫乃さんはわたしを主任と会わせるつもりだ。
意図は分からないけれど。
「まあまあ、みのりんのことは悪いようにしないから、それ、食べてって?」
『………う、』
「ったく紫乃はほんとなに考えてるかわかんねー。」
「俺は颯汰も分からないよ?」
世話の焼ける恋人だからねぇ。なんて紫乃さんは颯汰の事を見ながら笑った。
「………俺元々ノンケだったんだけど。」
『でも最近女の子っぽいよ、そーちゃん。』
「……げ。マジで?」
『どうかな、』
「みのりてめっ……!」
「くすっ……ほんっと可愛らしいねぇ。」
さーて仕事しよー。なんて紫乃さんはわたしたちから離れてまた別の人の元へドリンクを作りに行った。
「………んで、そろそろ榊原主任来そうじゃないか?」
『…………来ても他人行儀でしょ。』

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