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素直になれなくて
第9章 愛の行方
「私に……出来ることがあれば良いのに。」
悠里は、溜め息混じりに呟いた。
「そんなの簡単じゃない?」
「え?」
恵美は、真っ直ぐに悠里を見つめて言った。
「悠里の笑顔だよ。」
悠里は、キョトンとして恵美を見つめた。
「悠里の笑顔が、浅井には一番効き目があるんだから。」
「そうなの?」
全く自覚がないのね、悠里は。
「そうなの。だから、常に笑顔でいなさい。わかった?」
恵美の気迫に押され、悠里は何度も頷いた。
コンコン
悠里のすぐ横の窓を叩く音がした。
「あ、浅井?」
口をパクパクして何か言っているが、わからない。
浅井の腕には、眠っている浩斗が抱き抱えられていた。
悠里は、慌てて外へ出ていく。
「どうしたの?」
「あ、いや、話終わったかなぁと……」
「入って来れば良いのに。」
悠里が言うと、浅井は後ろを向いた。
「見てよ、これ。」
浅井のズボンが泥だらけになっていた。
悠里は、目を丸くして驚いた。
「どうしたの?」
浅井は、頭をポリポリ掻いている。
「いや、浩斗と泥んこ遊びしてたら、エキサイティングしちゃってさ。」
そう言った浅井に抱かれた浩斗を見ると、浩斗も泥だらけになっていた。
「何をしたら、そうなるの?」
「え?あー泥団子で、雪合戦みたいな。」
……しないよね。泥団子で……普通……
悠里は、呆れて浅井を見つめ、あまりの事に笑いが込み上げて来た。
「浅井……本当に……」
悠里は、ケラケラ笑いだした。
「そんなに笑うなよ。」
「だって……」
会計を済ませ、恵美も外に出てきた。
「浅井は……公園で何して来たの?」
目を丸くする恵美に、悠里は、笑いを堪えながら状況を説明する。
恵美は、呆れて溜め息を吐いた。
「全く……大の大人が……」
「しょうがないだろ、楽しかったんだから。」
「もう、わかったから。帰ってお風呂に入った方が良いよ。」
悠里は、笑い過ぎて、涙目になっていた。
「ん、そうだな。ごめん。」
浅井は、肩を竦めた。
恵美は、悠里の肩を小突いた。
「悠里の心配は、余計だったみたいね?あれは、迷惑って顔じゃないよ。ね?」
悠里は、恵美に笑いかけた。
「うん。」
「え?悠里、何か心配な事があったのか?」
「え?何でもないよ?」
恵美は、ニヤニヤしながら、2人を見つめている。
「あ、桜庭、何か知ってるのか?」
「えーっ、言えないよ。恥ずかしくて。」
悠里は、溜め息混じりに呟いた。
「そんなの簡単じゃない?」
「え?」
恵美は、真っ直ぐに悠里を見つめて言った。
「悠里の笑顔だよ。」
悠里は、キョトンとして恵美を見つめた。
「悠里の笑顔が、浅井には一番効き目があるんだから。」
「そうなの?」
全く自覚がないのね、悠里は。
「そうなの。だから、常に笑顔でいなさい。わかった?」
恵美の気迫に押され、悠里は何度も頷いた。
コンコン
悠里のすぐ横の窓を叩く音がした。
「あ、浅井?」
口をパクパクして何か言っているが、わからない。
浅井の腕には、眠っている浩斗が抱き抱えられていた。
悠里は、慌てて外へ出ていく。
「どうしたの?」
「あ、いや、話終わったかなぁと……」
「入って来れば良いのに。」
悠里が言うと、浅井は後ろを向いた。
「見てよ、これ。」
浅井のズボンが泥だらけになっていた。
悠里は、目を丸くして驚いた。
「どうしたの?」
浅井は、頭をポリポリ掻いている。
「いや、浩斗と泥んこ遊びしてたら、エキサイティングしちゃってさ。」
そう言った浅井に抱かれた浩斗を見ると、浩斗も泥だらけになっていた。
「何をしたら、そうなるの?」
「え?あー泥団子で、雪合戦みたいな。」
……しないよね。泥団子で……普通……
悠里は、呆れて浅井を見つめ、あまりの事に笑いが込み上げて来た。
「浅井……本当に……」
悠里は、ケラケラ笑いだした。
「そんなに笑うなよ。」
「だって……」
会計を済ませ、恵美も外に出てきた。
「浅井は……公園で何して来たの?」
目を丸くする恵美に、悠里は、笑いを堪えながら状況を説明する。
恵美は、呆れて溜め息を吐いた。
「全く……大の大人が……」
「しょうがないだろ、楽しかったんだから。」
「もう、わかったから。帰ってお風呂に入った方が良いよ。」
悠里は、笑い過ぎて、涙目になっていた。
「ん、そうだな。ごめん。」
浅井は、肩を竦めた。
恵美は、悠里の肩を小突いた。
「悠里の心配は、余計だったみたいね?あれは、迷惑って顔じゃないよ。ね?」
悠里は、恵美に笑いかけた。
「うん。」
「え?悠里、何か心配な事があったのか?」
「え?何でもないよ?」
恵美は、ニヤニヤしながら、2人を見つめている。
「あ、桜庭、何か知ってるのか?」
「えーっ、言えないよ。恥ずかしくて。」