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素直になれなくて
第10章 門出
「浅井?あの……」
浅井は、抱きかかえていた浩斗を椅子に座らせると、何かを耳打ちしている。
「悠里……こっち来て?」
浅井に手を引かれ、教会の祭壇の前に連れてこられた。
「悠里、来月……ここで結婚式をしようと思うんだけど。」
「え?」
悠里は、驚いて浅井を見つめた。
浅井は、ポケットから、小さなケースを取り出した。
「山城悠里さん。俺と結婚して下さい。」
そういいながら、開けられたケースには、ダイヤの指輪が光っていた。
「浅井……」
「……悠里……俺はお前が好きだ。田坂を愛していた悠里も……そして浩斗も大好きだ。だから…側に居させて下さい。お願いします。」
悠里は、頭を下げて動かない浅井の手を優しく握った。
「浅井……約束して……浅井は居なくならないで……私より先に逝かないって……約束……」
泣いている悠里を、浅井は抱きしめた。
「約束する。約束するよ。悠里……」
浅井は、ポロポロと涙を零す悠里の薬指に、指輪をゆっくりとはめた。
「悠里……約束する。ずっと生きて側にいるから。」
悠里は、浅井の背中に腕を回し抱きしめた。
「浅井……」
「悠里……そこは浅井じゃなくて名前がいいな。」
悠里は、涙を拭ってクスッと笑うと浅井の頬にキスをした。
「海斗……大好き……」
「ん。悠里、愛してるよ。」
2人は、どちらからともなく唇を重ねた。
「あーっ、チュウしてるっ!」
浩斗の声に、2人は足元を見た。
「浩斗。おいで。」
浅井は、浩斗をヒョイと抱きかかえると、頬にキスをした。
「えーママがいい。」
「お前なぁ……贅沢言うな。」
クスクス笑って悠里が浩斗の頬にキスをすると、浩斗は満足そうに笑った。
全く……たまに浩斗の中に田坂が入ってるんじゃないかって思うんだよな。悠里への執着心……彼奴そっくりだ。
浅井は、溜め息を吐くと、気を取り直して悠里に声をかけた。
「じゃ、そういう事で衣装合わせに行くぞ?」
「え?今から?」
「ああ、だってすぐ隣だし。」
そう言われて、教会の出入口を出ると、奥の扉が開かれる。
「うわ……綺麗……」
悠里は、呆然と立ち尽くした。
「さ、好きなの試着しろよ。写真撮ってやるから。」
店員さんに案内されて、悠里はドレスを選ぶと試着室へ入って行った。
浅井は、抱きかかえていた浩斗を椅子に座らせると、何かを耳打ちしている。
「悠里……こっち来て?」
浅井に手を引かれ、教会の祭壇の前に連れてこられた。
「悠里、来月……ここで結婚式をしようと思うんだけど。」
「え?」
悠里は、驚いて浅井を見つめた。
浅井は、ポケットから、小さなケースを取り出した。
「山城悠里さん。俺と結婚して下さい。」
そういいながら、開けられたケースには、ダイヤの指輪が光っていた。
「浅井……」
「……悠里……俺はお前が好きだ。田坂を愛していた悠里も……そして浩斗も大好きだ。だから…側に居させて下さい。お願いします。」
悠里は、頭を下げて動かない浅井の手を優しく握った。
「浅井……約束して……浅井は居なくならないで……私より先に逝かないって……約束……」
泣いている悠里を、浅井は抱きしめた。
「約束する。約束するよ。悠里……」
浅井は、ポロポロと涙を零す悠里の薬指に、指輪をゆっくりとはめた。
「悠里……約束する。ずっと生きて側にいるから。」
悠里は、浅井の背中に腕を回し抱きしめた。
「浅井……」
「悠里……そこは浅井じゃなくて名前がいいな。」
悠里は、涙を拭ってクスッと笑うと浅井の頬にキスをした。
「海斗……大好き……」
「ん。悠里、愛してるよ。」
2人は、どちらからともなく唇を重ねた。
「あーっ、チュウしてるっ!」
浩斗の声に、2人は足元を見た。
「浩斗。おいで。」
浅井は、浩斗をヒョイと抱きかかえると、頬にキスをした。
「えーママがいい。」
「お前なぁ……贅沢言うな。」
クスクス笑って悠里が浩斗の頬にキスをすると、浩斗は満足そうに笑った。
全く……たまに浩斗の中に田坂が入ってるんじゃないかって思うんだよな。悠里への執着心……彼奴そっくりだ。
浅井は、溜め息を吐くと、気を取り直して悠里に声をかけた。
「じゃ、そういう事で衣装合わせに行くぞ?」
「え?今から?」
「ああ、だってすぐ隣だし。」
そう言われて、教会の出入口を出ると、奥の扉が開かれる。
「うわ……綺麗……」
悠里は、呆然と立ち尽くした。
「さ、好きなの試着しろよ。写真撮ってやるから。」
店員さんに案内されて、悠里はドレスを選ぶと試着室へ入って行った。